音楽教室でレッスンをしている中でよく感じることがあります。
「できるのに気持ちが拒否している」

歌のレッスンで、「高い声が出るようにしたい」という相談をよく受けます。
呼吸法、発生方法を改善すれば数回のレッスンで2度くらいは伸ばすことができます。たとえば、ドまでしか出ないのをミまで出るようにすることはそれほど難しくないのです。
呼吸法、発生方法が上達してもなかなか高音が出せないケースがあります。「出ない」のではなく「出せない」のです。
どういうことかと言いますと、もう出せるコンディションなのに生徒さんが「自分で制御して出なくしている」のです。
ボイストレーニングではこの「自分で制御」してしまっている部分を解除するためのレッスンを行なうことが多いです。

楽器に於いても同じようなケースがあります。
「レッスンで1度できたことが次のレッスンでできなくなる」ことがあります。これは曲の中での難しい個所をレッスンしているときに多く起こります。
しかしながら、「できない」のではなく「できたのにできなくなる」のです。何故でしょうか。

これも「心のブレーキ」が関係しています。
レッスン中にどうにかこうにかできた部分を自宅で練習しようとすると、思っていたよりも上手く演奏できないことがあります。そうすると「この部分はできない筈だ」と思ってしまいます。こうなると「できない」という気持ちが先行しますから練習をいくらしてもできないのです。

年齢が高くなるほどブレーキのかけ方は強くなります。「自分」に関して、他人が言うことよりも自分のほうが正しいと思う意識が強くなるからです。
「子どもの記憶が早く何事も習得するのが早い」のは心のブレーキをあまり使わないからです。そして良くも悪くも他人の言うことにも影響を受けやすいからです。
お母さんに「楽器が上手だね」と言われば子どもは「もしかして自分は楽器の天才じゃなかろうか」と思うこともございましょう。そして夢中になって取り組むでしょう。

何かをする時、「できる」「できない」で判断すると心のブレーキが作動する場合が多々あります。
簡単に心のブレーキを解除したいなら、「やりたい」「やりたくない」で判断してみましょう。「やりたい」という気持ちに素直になれれば、心のブレーキが作動することはとても少なくなります。


【サックスとfujiborn】
分散和音の練習はコードの響きを意識しながら

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