ジャズスタンダードでのアドリブに欠かせないのが「ツーファイブ」のフレーズです。

「ツーファイブって聞いたことはあるけどイマイチよくわからない」という方のために解説をしようと思います。

まず「ツーファイブ」とは、2と5。
で、なんの??
というところではないでしょうか。

この2と5の根拠はダイアトニックコードにあります。
例えば今回の解説ではCメジャースケールから構成されるダイアトニックコードを用います。

Cメジャースケールで構成されるダイアトニックコードは
CM7 Dm7 Em7 FM7 G7 Am7 Bm7-5
(ジャズとしての解説なので3声ではなく4声にしてます)


そして、この中の2番目のDm7が「ツー」、5番目のG7が「ファイブ」です。
で、ツーファイブの後にはワンが来ますが1番目のCM7となります。


先ほども書きましたがCメジャースケールで構成されているのでアドリブに用いるスケールもCメジャースケールとなります。

では実際の譜例です。

先ずはシンプルに、CメジャースケールをDm7のルートから上昇し、次にG7のルートへ繋ぐため一旦下がり、今度はG7のルートから上昇。同様にCM7のルートに繋ぐために下がる。
という組み立てで以下のフレーズができます。
A8272538-0C87-4CDF-A109-677715206568


今度は下降してみましょう。
ルートからCメジャースケールで下降してコードが変わる前に一旦上がるというパターンです。
7319F9C5-152D-415E-BE9D-5C48959588DF


「でも、CDとかでこんなフレーズは聴いたことなーい」って感じるかもしれませんね。
それは、ジャズのアドリブ特にビバップなどのアドリブはアルペジオを多用するからです。

そこでこちらのフレーズ。
E13A836F-1190-4200-A607-D5F3836C94CF


いかがでしょうか?
コードトーンのアルペジオで上昇して次のコードのルートへとスケールで下降というパターンで組み立てたフレーズです。


更にジャズっぽく。
先ほどと同様にコードトーンで上昇してから今度はクロマチック(半音進行)で下降してルートへアプローチするというパターンです。
FE5278D7-C105-42E2-ADE5-E9DC484C1204


これならCDで聴くアドリブに近いイメージじゃないですか?

アドリブフレーズを作るのに、スケールだけで考えるとジャズっぽさを出しにくく、コードトーンだけで考えると機械的になりがちです。
スケールとコードトーン双方からのアプローチで「ジャズらしさ」が生まれてきます。


次回はマイナーツーファイブについて解説します。



【サックスとfujiborn】
割れたり欠けたりしたリードは捨てましょう

◆Fujio Inoue youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/fujiborn206
◆宇宙なブログ
http://blog.livedoor.jp/soundtreasure-ucyuunohousoku/
◆ライブスケジュール
http://93.xmbs.jp/st0925inoue-230361-ch.php?guid=on
◆サウンドトレジャーHP
http://93.xmbs.jp/st0925inoue/